私は家計簿を18年つけ続けています。証拠がこちら。パソコンの中に、2008年度から今年度まで、家計簿フォルダが18個並んでいます。

しかし、自慢したいわけではありません。むしろ逆で、それ以前の私は典型的な三日坊主でした。この記事では、家計簿が続かない本当の理由と、続くようになる考え方を書きます。
この記事でわかること
- 家計簿が続かない本当の理由
- 三日坊主だった私が18年続いた3つの理由
- 18年の家計簿が実際にくれたもの
- 今日から続けるための現実的なコツ
家計簿が続かないのは、意志が弱いからではない
まず、断言します。家計簿が続かないのは、あなたの意志が弱いからではありません。続かない家計簿には、だいたい2つの共通点があります。
- 目的がない(つけること自体が目的になっている)
- 完璧を目指している(1円まで合わせようとして疲れる)
記録のための記録は、人間には続きません。逆に言えば、この2つを外せば、家計簿は驚くほど続きます。私自身がその証明です。
三日坊主の私が18年続いた、3つの理由
理由1: 守るものと、倒すべき敵が同時に現れた
私が家計簿を始めたのは、2008年の暮れです。この年、私の人生には3つのことが同時に起きました。リーマンショックで手取りが16万円まで激減したこと。翌年から始まる35年の住宅ローン。そして、妻の妊娠が分かったこと。
翌2009年、長男が生まれました。つまり、当時の私は「収入が減り、借金が増え、守る家族が増える」という三重苦のスタート地点にいたのです。役職がついたばかりの20代でした。怖くないわけがありません。
だから、家計簿は趣味ではなく、家族を守るための武器でした。倒すべき敵(ローンと家計の不安)と、守るべきもの(生まれてくる子ども)。この2つが揃ったとき、記録は初めて意味を持ちます。続けるコツを一つ挙げるなら、これです。家計簿の前に、まず目的を決める。目的が先、記録は後です。
理由2: 完璧を捨てた
私の家計簿は、1円単位で合いません。費目もざっくりです。使途不明金が出ても、「不明金」として記録して終わり。犯人捜しはしません。
なぜなら、家計簿の目的は帳尻合わせではなく、お金の流れの「形」を見ることだからです。9割合っていれば、固定費の異常も無駄な支出の傾向も十分見えます。完璧主義は、家計簿における最大の挫折要因です。
理由3: 「見る日」を給料日の前日に固定した
日々の記録は作業です。しかし、月に1回だけ、家族全体の資産を棚卸しする日を決めています。私の場合は毎月19日。給料日が20日なので、その前日です。1か月の結果がすべて確定した状態で、答え合わせができます。
今月はどこにいくら流れたか。積立は増えたか。この支出は満足度に見合っていたか。ここが家計簿の本番です。ゲームのリザルト画面のようなもので、これが意外と楽しい。18年続くと、もはや習慣というより生活のリズムです。
18年の家計簿が、実際にくれたもの
結果として、家計簿は私にこれだけのものをくれました。
- まず、35年ローンを16年で完済する原資(無駄の発見→繰り上げ返済)
- また、「満足度に効いていない支出」を見抜くレーダー
- さらに、ジム解約や保険整理などの固定費削減の判断材料
- そして、毎月20万円の積立を成立させる家計構造
ちなみに、家計簿だけでなく、ローンの繰り上げ返済シミュレーションも表計算ソフトで自作しました。どのタイミングでいくら繰り上げれば、返済期間が何年縮むか。それを35年分、見える化した表がこれです。

ここまでやる必要はありません(笑)。ただ、お伝えしたいのは、家計簿そのものがお金を生むわけではない、ということです。家計簿は計器です。計器があるから、どこを直せば速くなるかが分かる。飛行機が計器なしで飛べないのと同じです。
ツールは何でもいい。決めるのは「見る日」
私は仕事で使い慣れていた表計算ソフトで自作しましたが、それは18年前に始めたときの名残です。紙のノートでも、スマホの家計簿アプリでも構いません。今から始めるなら、口座やカードと自動連携できるアプリの方が、入力の手間なく続けやすいと思います。
ツール選びより大事なのは、「月末のこの日に集計を見る」と決めることです。おすすめは、私と同じ給料日の前日。見る日が決まっていれば、記録は自然と続きます。見る日がなければ、どんな高機能ツールでも三日坊主で終わります。
よくある質問
Q1. 何から記録すればいいですか?
最初は固定費だけで十分です。家賃・ローン、光熱費、通信費、保険、サブスク、会費。毎月自動で出ていくお金を一覧にするだけで、家計の骨格が見えます。実は、削減効果が一番大きいのもこの部分です。日々の細かい支出は、慣れてからで構いません。
Q2. 夫婦で家計簿を共有すべきですか?
我が家は、家族全体の資産を「全員が納得できる形」でざっくり把握するスタイルです。ただし、最初からそうだったわけではありません。まず自分がつけて、月に一度の集計結果だけを見せる。「数字で見るとこうだった」という事実の共有から始めると、価値観のすり合わせが穏やかに進みます。18年かけて、少しずつ揃えてきました。
Q3. つけ忘れた日が続いたら、どうすれば?
穴は放置して、今日から再開してください。抜けた数日を復元しようとすると、そこで嫌になります。家計簿は毎日の皆勤賞ではなく、長期の傾向が見えれば勝ちです。18年の私の家計簿にも、穴は無数にあります。
まとめ: 家計簿は記録ではなく、計器
家計簿が続かないのは、意志ではなく設計の問題です。目的を決める。完璧を捨てる。見る日を給料日の前日に固定する。この3つで、家計簿は「面倒な記録」から「家計の計器」に変わります。
手取り16万円で長男を迎えた18年前の私に、家計簿は「なんとかなる」という数字の根拠をくれました。不安は漠然としているから怖いのであって、数字になった不安は、ただの課題です。
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【追記】この家計簿と毎月19日の棚卸しが18年でどんな結果になったのか、実数の推移を純資産マイナス2731万円から総資産1000万円へ|18年の実録にまとめました。


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