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家に帰りたくない先輩の話|ノー残業デーに途中の駅で一杯やる理由

家に帰りたくない会社員が夜の駅前で赤提灯の店に立ち寄るイメージ 静かな在籍

以前勤めていた会社に、忘れられない先輩がいました。普段は毎日残業。ただし週に一度、水曜のノー残業デーだけは定時に上がれます。ところが先輩は、その貴重な水曜ですら、まっすぐ家に帰りません。途中の駅で降りて、一杯やってから帰るのです。

最初は笑い話として聞いていました。しかし考えるほど、これは「家に帰りたくない」という、多くの会社員が抱える問題の話だと気づきました。今日はその話をします。

この記事でわかること

  • 定時で上がるのに直帰しない人の心理
  • 「家に帰りたくない」の正体は居場所の問題
  • 居場所は時間の投資で作られるという話
  • 帰りたくなる家にする3つの小さな方法

週に一度のノー残業デーですら、まっすぐ帰らない

その先輩は、仕事が嫌いなわけではありません。むしろ真面目で、月曜から金曜まで残業の日々でした。家に早く帰れるのは、週に一度の水曜だけ。家族との夕食に間に合う、貴重な一日です。

それなのに、唯一早く帰れるその日に、向かう先が家ではない。途中の駅の、いつもの店。一杯だけ飲んで、少し時間を潰してから、家に向かう。つまり、会社と家のあいだに「緩衝地帯」を挟んでいたのです。週に一度のチャンスに、家を選ばない——ここに、この話の深さがあります。

「家に帰りたくない」の正体

茶化すつもりはありません。むしろ、これはかなり切実な構造の話です。

家に帰りたくないのは、家が嫌いだからとは限りません。多くの場合、家の中に自分の役割と楽しみがないのです。長年、仕事に時間のほとんどを注いできた結果、家庭の運営は自分抜きで完成してしまった。帰っても、そこに自分の出番がない。毎日残業だった先輩にとって、それは避けようのない帰結だったのかもしれません。

会社には席と役割がある。家には、あるはずなのに、実感がない。だから、どちらでもない中間地点——駅前の一杯が、唯一「自分だけの時間と場所」になる。そう考えると、あの一杯は贅沢ではなく、居場所の代替品なのだと思います。

居場所は「時間」で作られる

ここで、身も蓋もない法則があります。居場所は、時間を投資した場所にしかできないということです。

会社に居場所があるのは、1日8時間以上を何十年も投資しているからです。逆に、家に時間を投資してこなければ、家に居場所が育たないのは当然の帰結です。つまり「家に帰りたくない」は性格の問題ではなく、時間配分の結果なのです。

そして、これは希望のある話でもあります。原因が時間配分なら、今日から配分を変えれば、居場所は育て直せるからです。

私が定時でまっすぐ帰る理由

私も毎日定時で上がります。ただし、寄り道はしません。理由は簡単で、家に「自分の出番」が待っているからです。

帰宅したら筋トレ。それから夕食を楽しみ、ブログを書く。どれも家でしかできない、私だけの役割と楽しみです。だから、私にとって家は「帰る場所」であると同時に「やりたいことがある場所」になっています。

定時退社の技術は、以前の記事で書きました。しかし今は、こう思っています。定時で帰る技術より大事なのは、帰りたくなる家を持っていることだと。

帰りたくなる家にする、3つの小さな方法

方法1: 家に「自分の楽しみ」を1つ置く

大げさなものは要りません。筋トレ器具でも、趣味の道具でも、録画した番組でもいい。「帰ったらアレがある」という小さな引力が、寄り道の引力に勝てばいいのです。

方法2: 家事の「持ち場」を1つ持つ

役割がないなら、作ればいい。風呂掃除でも、夕食の一品でも、ゴミ出しでもいい。小さくても「自分の持ち場」があると、家は「いさせてもらう場所」から「自分が回している場所」に変わります。

方法3: 帰宅後のルーティンを固定する

帰宅→着替え→筋トレ→夕食、のように流れを固定すると、「帰ってから何をしよう」という迷いが消えます。迷いがないと、人は寄り道しません。私の直帰率が高いのは、意志が強いからではなく、ルーティンが強いからです。

よくある質問

Q1. 帰りに一杯やるのは、悪いことですか?

悪くありません。それが本人の充電になっているなら、立派なセルフケアです。ただし、頻度が上がれば固定費になりますし、お酒の量も一度計算してみる価値があります。習慣は、選んでやる分には味方です。

Q2. すでに家に居場所がない気がします

断言しますが、手遅れはありません。居場所は時間の投資で育つので、今日の10分から再開できます。まず持ち場を1つ。次に楽しみを1つ。数か月単位で、家の空気は変わっていきます。

Q3. 一人暮らしや単身赴任の場合は?

むしろ話は簡単で、家を100%自分仕様にできます。楽しみとルーティンを置けば、家は最強の基地になります。誰に気兼ねもいりません。

まとめ: 定時退社は、帰る場所があって完成する

定時で上がる技術だけでは、人生は変わりません。上がった後に向かいたい場所があって、はじめて定時退社は完成します。家に帰りたくないと感じたら、それは時間配分を見直す合図です。

先輩の一杯を、私は否定しません。ただ、私は今日もまっすぐ帰ります。家に、筋トレと夕食とこのブログが待っているからです。

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