サザエさん症候群が、消えて5年になります。日曜の夕方、翌日の仕事を思って気分が沈む、あの感覚です。前職時代の私は、ずっとこれに悩まされてきました。しかし、転職して今の会社に移ってからは、一度も来ていません。
きっかけは転職でした。ただし、それだけではありません。その後の5年間で、働き方と家計の構造を作り変えたことが効いています。つまり、会社への依存度を下げたのです。そこで本記事では、サザエさん症候群が消えるまでに私がやったことを、順番に紹介します。
この記事でわかること
- サザエさん症候群とは何か(俗称としての整理)
- 前職で悩み続けた私のサザエさん症候群が消えた5つの理由
- 「会社依存度を下げる=生活水準を下げる=見栄消費を無くす」の意味
- 転職という選択肢の効果と、その金銭的な代償の考え方
- 「静かな退職」との違いと、誤解されないための注意点
サザエさん症候群とは|日曜の夜が憂鬱になるあの感覚
まず、言葉の整理からです。サザエさん症候群は正式な病名ではありません。日曜の夕方から夜にかけて、翌日からの仕事を思って気分が沈む状態を指す俗称です。海外では「ブルーマンデー」とも呼ばれます。つまり、多くの会社員が多かれ少なかれ経験している感覚です。
ただし、最初にお伝えしておきます。気分の落ち込みが平日も続く場合や、眠れない・食べられないなどの不調がある場合は、俗称で片付けてよい話ではありません。その場合は、厚生労働省の相談窓口ポータル「こころの耳」などを利用して、ひとりで抱えずに専門家へ相談してください。本記事は、あくまで「日曜の夜が重い」レベルの話です。
前職時代の私|日曜の夜はいつも憂鬱でした
かつての私は、典型的なサザエさん症候群でした。たとえば、日曜の夕方になると理由もなく気分が重くなる。月曜の朝は体が動かない。金曜の夜だけを楽しみに、1週間を耐える。その繰り返しです。
いま振り返ると、原因ははっきりしています。まず、背負っていた責任が、今とはけた違いに重く感じられたこと。そして、収入も自己肯定感も、すべてがその会社1本に握られていたことです。つまり、会社への依存度が極端に高かった。だから、日曜の夜は「明日からまた全部を会社に預ける」合図だったのです。憂鬱になるのは、当然でした。
サザエさん症候群が消えた5つの理由
それでは本題です。私のサザエさん症候群が消えた理由を、効いた順に5つ紹介します。
①環境を変えた|転職で責任と残業をリセットした
最初のきっかけは、5年前の転職です。今の会社は、残業が原則ゼロ。そして、私が背負う責任の重さも、前職とは比べものになりません。環境が変わった瞬間、日曜の夜の重さは半分以下になりました。身も蓋もない話ですが、環境の力は絶大です。
ただし、転職を無条件におすすめはしません。なぜなら、私は代償も払っているからです。実際、生涯手取りの差を計算したら、目をそむけたくなる金額になりました。詳細は→転職で失うのは月給だけじゃないで計算しています。要するに、転職は「心の健康を買う」選択でもあり、値札もついているのです。私は、払う価値があったと思っています。
②見栄消費を無くした|依存度の正体は生活費でした
次に、家計です。ここが本記事の核心です。すなわち、会社依存度を下げる=生活水準を下げる=見栄消費を無くす。この等式に気づいてから、人生が軽くなりました。
生活費が高いほど、その生活を維持するために会社にしがみつく必要が生まれます。つまり、会社への依存度とは、実は生活費の高さのことなのです。そこで、人に見せるための消費をやめました。たとえば、ブランド物、付き合いのための出費、身の丈を超えるローン。逆に、自分と家族が本当に楽しいことにはお金を使います。その結果、「この生活なら、何かあっても守れる」という感覚が生まれ、日曜の夜はさらに軽くなりました。
③収入の柱を4本にした
さらに、収入の構造も変えました。現在、我が家の収入の柱は4本あります。すなわち、私の給与、妻のパート、NISAの積立、そして副業ブログです。詳しくは→収入の柱を4本にする話で書きました。柱が1本だけの頃、会社は人生の全部でした。一方、柱が4本あると、会社は「4分の1」になります。日曜の夜の重さも、ちゃんと4分の1に近づいていきます。
④評価競争から静かに降りた
そして、人事評価との距離を変えました。以前は、評価の一言に一喜一憂していました。しかし今は、評価は「在籍を続けるための健康診断」くらいに捉えています。真ん中の評価を安定して取り、給与と時間を確保する。それで十分です。なお、この考え方は→人事評価に納得できない人へで詳しく書いています。
⑤平日の夜と休暇を、自分の人生に使う
最後に、時間の使い方です。残業が原則ゼロなので、平日の夜がまるごと自分のものになります。筋トレをして、ブログを書いて、好きな動画を見て、早く寝る。ちなみに、筋トレの効果は想像以上でした。なぜなら、自己肯定感が会社の評価以外から供給されるようになるからです。
休暇も同じです。かつては→定時退社にすら罪悪感を持っていた私ですが、考えを改めました。休暇は権利であり、制度です。実際、今年の夏は9連休を確保しました。休みの予定が先にあると、平日の見え方まで変わります。なお、付き合い残業をやめた経緯は→付き合い残業をやめた話のとおりです。
変わったこと一覧|Before→After
ここまでの変化を一覧にまとめます。どれも特別な才能は不要でした。
| 項目 | 前職時代 | 現在 |
|---|---|---|
| 日曜の夜 | 憂鬱で気分が沈む | 普通の夜 |
| 月曜の朝 | 体が重い | 普通に起きられる |
| 責任の感じ方 | けた違いに重い | 身の丈に合っている |
| 残業 | 常態化 | 原則ゼロ |
| 消費 | 見栄のための出費あり | 本当に楽しいことだけに使う |
| 休暇 | 取りづらい | 計画的に取る(今夏は9連休) |
| 帰宅後 | 疲れて回復するだけ | 筋トレ・ブログ・晩酌・早寝 |
| 家族の空気 | 私の機嫌に気を使わせる | 機嫌が良いのは私の方 |
個人的に一番うれしかったのは、最後の行です。日曜の夜に私が沈んでいると、家族も静かになります。逆に、私の機嫌が良いと、家の空気も軽くなります。つまり、サザエさん症候群の解消は、自分だけの問題ではなかったのです。
誤解しないでほしいこと|手抜きではありません
ここまで読むと、「要するに責任から逃げて、仕事の手を抜いたのでは」と思われるかもしれません。しかし、違います。私が実践しているのは、静かな退職ではなく静かな在籍です。すなわち、業務は定時内にきちんと終わらせ、ミスは隠さず、期限が厳しいときは早めに相談する。守るべきものは守ったうえで、会社に人生の全部を預けるのをやめただけです。むしろ、夜に自分の予定が待っているぶん、定時内の仕事の密度は上がりました。
まとめ|サザエさん症候群は「会社が人生の全部」のサインでした
最後に、まとめます。私のサザエさん症候群は、薬でも根性でもなく、環境と構造を変えたら消えました。まず、環境を変える(私の場合は転職。ただし代償の計算とセットで)。次に、見栄消費を無くして、会社に依存しない家計を作る。そして、収入の柱を増やし、評価と距離を取り、夜と休暇を自分の人生に使う。この順番です。
もしあなたが今夜、日曜の憂鬱の中でこの記事を読んでいるなら、それは怠けのサインではありません。人生の置き場所が会社に寄りすぎているという、体からの合図かもしれません。全部を一度に変える必要はありません。見栄の出費をひとつ減らすことからでも、依存度は下がり始めます。私にできたのだから、きっと大丈夫です。
なお、この夏の9連休には、ちょっとした実験として単発バイトを2本入れてみました。その顛末は、次回の記事で書く予定です。


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