PR

付き合い残業をやめた日|残業前のたばこを横目に、私は帰る

付き合い残業をやめて残業前の喫煙所を横目に家へ帰る夕暮れの図解 静かな在籍

定時のチャイムが鳴ると、喫煙所に人が集まります。これから残業する人たちの、戦前の一服です。私はその横を通って、家に帰ります。付き合い残業をやめて、もう3年になります

今日は、あの夕方の喫煙所の風景から見えた「会社の時間の文化」の話をします。先に言っておくと、これは喫煙者を笑う話ではありません。私が降りたのは、たばこではなく、あるゲームの方です。

この記事でわかること

  • 残業前の一服という「儀式」の正体
  • 残業時間の長さと、日中の仕事の密度が一致しない理由
  • 付き合い残業の値段(得るものと失うもの)
  • 角を立てずに定時で帰る作法

残業前の一服は、休憩ではなく儀式

夕方の喫煙所を観察していると、あれは休憩ではないことがわかります。たばこに火をつけ、スマホを眺め、「今日も遅くなりそうやなあ」と言葉を交わして、また席に戻っていく。あれは「これから残業する仲間」であることを確認し合う、儀式です。

正直に言うと、あの輪には温かさがあります。同じ時間まで残る者同士の連帯感。それ自体を否定する気はまったくありません。ただ、私はある日気づいてしまったのです。あの儀式に参加するための会費が、私には高すぎると。

残業の長さと、仕事の密度は一致しない

数年観察して、はっきりわかったことがあります。夜遅くまで残る人が、日中も濃く働いているとは限りません。日中に何度も席を外す人が夜に残り、定時内に集中して終わらせる人が先に帰る——そういう逆転は、どこの職場にもあるはずです。

それでも「遅くまでいる人」が頑張って見えるのは、会社の目が「何をしたか」より「何時までいたか」に引っ張られやすいからです。滞在時間は誰にでも見えますが、仕事の密度は見えにくい。だから滞在時間が通貨になる。付き合い残業とは、この通貨で「頑張ってる感」を買う行為なのだと思います。

付き合い残業の値段を計算してみた

では、その買い物は割に合うのか。得るものは、残業代と、「まだ帰らない人」という評判です。ちなみに日本の平均残業は月10時間前後(厚生労働省・毎月勤労統計調査)。評判のための残業は、この平均の外側に積み上がっていきます。

一方、失うものを並べます。家族との夕食。筋トレ。副業の2時間。そして23時の就寝。しかも評価が1段上がっても昇給は年数千円という構造の中で、です。私にとって付き合い残業は、高い会費で安い商品を買う契約でした。だから、解約しました。

罪悪感が消えた瞬間

とはいえ、最初のころは後ろめたさがありました。喫煙所の横を通るとき、少し目を伏せて歩いていた気がします。罪悪感が完全に消えた日のことは以前書きましたが、根っこにあった理解はこうです。

彼らと私は、敵ではない。別のゲームをしているだけ。彼らは会社の中の連帯と評判に賭けていて、私は会社の外の資産と家族に賭けている。どちらが正しいかは、それぞれの人生が決めることです。ただ、両方のゲームに同時に参加することはできません。だから私は、片方を選んだ。それだけの話でした。

角を立てずに帰る、4つの作法

  1. 皮肉を言わない——「まだ残るんですか?」は禁句です。相手のゲームを否定した瞬間、こちらのゲームも攻撃されます
  2. 急ぎだけ確認する——「本日対応が必要なものはありますか」の一言。これで「逃げ帰る人」ではなく「確認して帰る人」になります
  3. 淡々と、毎日帰る——たまに帰るから目立ちます。毎日帰れば、それがあなたの仕様になります
  4. 翌朝、絶対に落とさない——定時退社の信用は、翌朝の仕事の確実さで担保されます。ここが崩れると全部崩れます

よくある質問

Q1. 付き合い残業を断ると、角が立ちませんか?

断る対象を間違えなければ、立ちません。私が断っているのは「仕事」ではなく「意味のない滞在」です。納期上必要な残業は、事前に相談して普通にやります。この線引きを守っている限り、「仕事はする人」という評価は残ります。

Q2. それでも出世には響きますよね?

響く会社もあると思います。だからこれは、評価1段の値段と、失う時間の値段を比べて決める話です。私は計算の結果、定時後の時間を選びました。あなたの計算結果が逆なら、残る選択も正解です。大事なのは、雰囲気ではなく計算で決めることです。

Q3. 喫煙者が嫌いなんですか?

いいえ。あの輪の温かさも、連帯のありがたさも知っています。これは好き嫌いの話ではなく、自分の1日24時間をどこに配分するかという話です。たばこを吸わない私にも、私なりの「一服」があります——それが定時後の、ダンベルとブログです。

まとめ: 私も残業はしている。自宅で、自分の人生の

付き合い残業をやめて3年。評価は標準のまま下がらず、体は軽くなり、家計と筋肉は積み上がりました。会社に残る人たちを、私は今も否定しません。すれ違うときは、心の中でこう挨拶しています。

お疲れさまです。私もこれから残業です——自宅で、自分の人生の残業を。そちらの現場は、定時のチャイムの後に始まって、23時にきっちり終わります。

📖次に読んでほしい記事: 定時退社の罪悪感が消えた日|更衣室で毎日会う静かな同志の話定時で帰るのはサボりじゃない|3年続けた45歳会社員の戦略と5つの技術

コメント

タイトルとURLをコピーしました